巻き爪(まきづめ)とは

巻き爪(まきづめ)とは

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 巻き爪(まきづめ)とは、爪の端が内側に巻き込んだ状態になることで、多くは足に起こります。巻き爪のある部分に痛みが起こるだけでなく、姿勢や歩き方が悪くなるため、ひざや腰の痛みの原因となり、特に高齢者の場合には転倒につながる危険もあります。
では、人はなぜ巻き爪になってしまうのでしょうか。原因は様々ですが、巻き爪が発生する原因は主に下記のような現象によるものです。

主な巻き爪の原因

主な巻き爪の原因

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引用先:https://www.kai-group.com/products/tsumekiri/trouble/makitsume/

引用先:https://www.kai-group.com/products/tsumekiri/trouble/makitsume/

正常な爪・・・‥爪が本来巻く力と広げる力が等しい

巻き爪になりやすい状態・・‥広げる力より巻く力の方が強い・広げる力が少ない

上記のような「巻き爪になりやすい状態」になってしまうのにも下記のように様々な原因があります。

✓ 間違った爪切り

 「間違った爪切り」で多いのは深爪です。深爪をしていると、足の指に力が加わった際に、爪の先の皮膚が力を受けて盛り上がります。その結果、爪はまっすぐに伸びることができずに、厚みが増したり、両端が巻いたりしてくるのです。

また、爪の両端をわずかでも切り残してしまった場合には、その爪がとげのように皮膚に突き刺さり、痛みや炎症を引き起こす「陥入爪(かんにゅうそう)」の原因になることもなります。その痛みを何とかするため深爪を繰り返すと、症状は悪化してしまうので注意が必要です。

 
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✓ 爪疾患

 爪が水虫になると、爪は分厚くなり巻いてくる傾向にあります。爪水虫は痛くも痒くも無く気づかないのが大半です。
放置すると巻き爪が進行したり手足の爪全てに広がる場合があります。

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✓ 指への過剰な圧力

 「指への過剰な力」がかかるのは、「外反母趾(し)がある場合」や「足の形に合わない靴を履いている場合」などです。仕事柄、やむを得ずヒールを頻繁に履いたり、普段履きなれていないヒールでの歩行時、地面からの力が親指に加わるだけでなく、人差し指によって上からも押されるなど、足の指に過剰な力が加わるため、親指の爪がまっすぐ伸びることができず、巻き爪になります。

 一方、膝が内側に入って歩く癖がある人も、親指に横から過剰な力が加わるため、これも巻き爪につながってしまうのです。

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✓ 慢性的な肥満や急激な体重増加

 慢性的な肥満や急激な体重の増加もゆび先への無理な圧迫へとつながり、巻き爪や陥入爪になる事があります。
 特に妊婦になると、短期間で急激に体重が増加したり爪が切れなくなることで巻き爪になる場合があります。
 体重増加で巻き爪になってしまうと、「痛い→運動しなくなる→更に太る→巻き爪悪化→痛い→歩くのも辛くなる」という悪循環が起こりやすくなってしまうので注意が必要です。

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✓ 指に力がかからない

「指に力がかからない」とは、「足の指に力を入れずにぺたぺたと歩く癖がある人」や、「寝たきりの人」など、親指に体重がかからない状態が長く続くことです。
本来、爪は丸まっていく性質があります。通常は歩行時に地面からの力が加わることで、爪は平らになりますが、力が加わらない状態が続くと、爪はどんどん巻いていってしまうのです。つま先を外側に向けて歩く癖がある人も、足の指をしっかり地面につけないために、爪への力が十分に加わらず、爪が巻いてしまうことがあります

 
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✓ 怪我

 爪が深い位置(付け根側)で割れると巻き爪になる事があります。また怪我が元で爪が抜け落ちると陥入爪になる確率が高くなります。
 陥入爪は、爪切りが困難なので爪端にトゲができて皮膚が膿んでしまう事が多々あり、酷くなると肉芽ができて激しい痛みを伴います。

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✓ 加齢・遺伝・健康状態

 爪は肌と同じで年を重ねるごとに乾燥します。乾燥すると縮むので巻き爪になり易くなるといわれています。また、加齢と共に爪に厚みがでる方もおられ、「爪が全然切れない」といった不の連鎖になり、分厚い爪(肥厚爪)になる方も数多く見られているのが現状です。男女比では特に目立った差はありませんが、60代~の方に多くみられております。
※上のどれでもない方は遺伝の可能性もあります。

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巻き爪のセルフケア

 巻き爪は、正しいセルフケアをすることで、予防したり改善したりすることができます。医療機関での治療を受けたあとも、再発防止のためにはセルフケアは欠かせません。

 よくお伺いをする「足の指に薬を塗って巻き爪を治している」と伺いますが、足の指に薬を塗って指の爪が変形し治るとは考えられません。

◎ 正しい爪切り

まずは、足の爪を切りすぎないことがポイントです。爪の長さは指先と同じか、1mmほど長いくらいまで伸ばしている状態が適切です。爪の先は平らでまっすぐな形になるように少しずつ切り、角は少しだけやすりで整える程度にしましょう。爪切りの頻度は、3~4週間に1回が目安です。爪をかじる・食べることは以ての外(もってのほか)です。

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引用先:https://www.kai-group.com/products/tsumekiri/trouble/makitsume/

◎ 足に合った靴を履く

 指に過剰な力がかからないよう、足に合った靴を履きましょう。ヒールの高い靴を避けることも効果的です。またサイズが合ってない靴は、中で足が浮いてしまい尖端にぶつかりやすくなります。
 また仕事柄やむを得ずヒール着用が必要な方は、指の使い方を意識し歩行の際に意識することが大変必要になります。こういう要因も巻き爪を引き起こすので、中敷きを入れるなど工夫しましょう。

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◎ テーピングやコットンでの応急処置

痛みがそれほどひどくなければ、食い込んでいる爪と皮膚との間にコットンを詰めたり、自分でテーピングをすることで痛みを軽減できます。テーピングでは、爪の際にテープを貼って、皮膚を引っ張ることがポイントです。巻いている爪と皮膚の間に隙間を作ることで、爪の食い込みを緩和し、痛みを和らげます。ただ、「痛みを軽減」であり、巻き爪が治るといったことは考えられません

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引用先:https://hibari-seisou.tokyo/self_care_nail/

◎ 巻き爪を予防する正しい歩き方

 歩き方にその原因があることもあります。指先に重心のかからない歩き方をしていると、足の指が地面から浮き上がり、爪の「広げる力」を弱めてしまいます。合わない靴を履いている人や日頃からあまり運動していない人は、地面からの圧力を受けず、爪の「広げる力」を弱める結果となりやすいのです。歩くことと歩き方の癖を直すことも、予防のために大切です。足の指がしっかり地面につくよう、正しい歩き方を心がけましょう。

 また当院では治療のスペシャリスト「柔道整復師・鍼灸師 ※各国家資格」「歩行トレーナー」としてスタッフ兼院長であります。歩行指導も丁寧に治療の方面からご説明を致します。

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引用先:https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_28.html